お父さんありがとう!

 今週のタイトルが「お父さんありがとう」になっている。もう34年も会って無い、25歳の時に亡くなった。結婚式を挙げてわずか1ヶ月で末期がんと診断され、医者の言った通り6カ月しかもたなかった。胃がんだった。いちずの望みを持って手術はしたが、もう胃の7割が癌に侵され、一部転移も見られると、もう手遅れ言われ、食道から腸へバイパス手術で命をつなぐも癌は進行し亡くなった。葬式などで何日かは気が紛れたが、一息つき、親父が牛を養っている姿が牛舎で牛に餌をやっていたら思いだされ、急に涙があふれ出し、止まらなくなった。誰もいなかったからだろうか、嗚咽を上げて泣いた。何もしてやれなかった。それからだ仏壇に手を合わせるようになったのは、だから私達夫婦には甘い新婚生活など無かった。母は病院に付きっきりで、母の食事は嫁さんが作り(もうその時は長男がお腹に居た)自分が運び仕事に行き、帰りに病院に寄りから弁当を持って帰り、草を切って牛を養う、こんな生活が6ヶ月続いた。今思っても辛い6ヶ月だった。今言っても遅いけど「親父ありがとう、そっちはどうだ?」


「親と別れて、佛(親)と会う」・・・心のともしび。